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歯医者さんで小耳にすることば
歯科医院で先生やスタッフの方たちが、診療中、一般的に使用している「専門用語」の略称です。
各医院によって、さまざまな呼び名がありますので、必ずしも使用されているとはいえません。
また、個人情報保護のため、重篤な状況にいたる可能性のある疾病名や検査名は掲載してありません。
専門的な意味は、各種歯科用語辞典に掲載されています。
ア行
- アイエス・IS[あいえす]
- 笑気鎮静法を用いて施術すること。
- アジュウ・ア充[あじゅう]
- アマルガム充填。銀、銅等と水銀を混和させた金属間化合物での歯の修復。
- アルギン・アルギン・酸塩印象材[アルギン]
- 印象(口の中の型を取ること)の際に使われる歯科材料。アルジネート印象材とも呼ばれる。
- イーエムアール・EMR[いーえむ、あーる]
- 歯の神経の治療(根管治療や根管充填)の際にファイルをもちいて根管(神経の管)の長さを電気的に測定するための器材。診療現場では、根管の長さをいう。
- イーゼット・EZ[いいぜっと]
- 歯科治療で使用する薬剤。酸化亜鉛とユージノール(丁字油)からなる。
- インショウ・印象[いんしょう]
- 口の中の歯及びその周囲の口腔組織の陰型をとること。この型をもとに石膏等を盛って、陽型すなわち歯の詰め物やかぶせ物や入れ歯を作るための作業模型やまた、診断を行うための研究用模型が製作される。
- インレー[いんれい]
- 歯のムシ歯治療のために切削した部分を埋めるために製作された詰め物のこと。金属、また天然歯と同じように見える白色のハイブリッドレジンなど数種類がある。
- ウシ・齲歯[うし]
- むしば
- ウショク・齲蝕[うしょく]
- 広い意味で、虫歯。歯垢中の細菌が糖分と結合して有機酸を作成し、歯質を脱灰させることによって進行する。初期であれば再石灰化が望めるが自然治癒はないため、早めに発見して予防に力をいれるか進行していれば治療が必要になる。
- エキスト・EXT[えきすと]
- 抜歯のこと。
- エスアールピー・SRP[えすあーるぴい]
- スケーリングルートプレーニングの略。歯の根の滑沢法
- エスバイ[えすばい]
- 細菌培養検査のこと。歯髄が感染して死んでいるときなど、その処置にあたって必要な簡易な細菌培養検査。
- エックスレイ・X-ray[えっくすれい]
- X線(レントゲン)のこと。
- エナメルエッチィング[えなめるえっちんぐ]
- 診療室内でのエッチィングは歯の表層、エナメル質の酸処理のこと。
- エフオーピー・FOP[えふおーぴー]
- 歯周外科手術のひとつ。歯肉剥離ソウハのこと。
- エレベータ[えれべーた]
- 抜歯のために歯を脱臼させるのに用いる器具。
- エンシン[えんしん]
- 遠心。歯牙の位置関係を示すコトバで、あるものより正中(口の中心線)から見て遠くの位置。
- エンド[えんど]
- 歯内療法のこと。
- オーエイ・OA[おーえー]
- 表面麻酔。麻酔注射をするときなどに針を刺す痛みを感じさせないために行う処置。
- オルソ・オルソパントモ[おるそぱんとも]
- パノラマ断層X線写真。
カ行
- カカリツケ・かかりつけ歯科医[かかりつけしかい]
- 住民の日常的な健康管理の役割を果たす機能を「かかりつけ医」「かかりつけ歯科医」機能という。歯科では開業診療所が多く、自分にあった診療所を選んで定期的に健康管理のために通院することが可能である。とくに従来の痛くなってからの歯科治療ではなく、悪くしないため・病気をおこさないため(予防)の「かかり方」が推奨されている。
- カショウ・仮床[かしょう]
- 入れ歯などで、製作途中の物。咬合採得・試適などで使用。
- カドウ・窩洞[かどう]
- むし歯などを修復するために、病巣部を除去し、かつ修復材料の特性に合わせて形態を整えたくぼみをいう。
- カルテ[かるて]
- 診療録。診療内容について書いた資料。処置行為、診査結果、投薬内容などを時間経過に沿って記録する。5年間の保存義務がある。かかりつけの歯科医の場合は通常、さらに長期間保存している。
- カロ[かろ]
- 顆路。あごの関節の頭部(下顎頭)のことを、そのこぶし状のかたちから顆頭と呼ぶが、その顆頭の中心が開閉口時に運動する軌跡のこと。
- カンセンコンカン・感染根管[かんせんこんかん]
- 歯の中心部の血管や神経がある歯髄が壊死し、その腐敗が根管の象牙質にまで及んだ状態をいう。根管のなかには歯髄の腐敗産物や、細菌、膿などがたまり、悪臭を呈する。根管内部の感染内容物は、その先にある根尖孔から漏出して根尖の歯周組織を刺激するため、根の先に炎症が生じる。
- キュウハツ[きゅうはつ]
- 急性発作。歯ぐきに膿がたまる歯周膿瘍のために急に歯ぐきが腫れて痛む症状。
- キョクマ[きょくま]
- 局所麻酔。局所的な麻酔のことで、主に歯の付け根付近の歯ぐきに注射する。
- キンシン[きんしん]
- 近心。口・歯の位置関係を示すコトバで、あるものより正中(口の中心線)側の位置。
- キンパラ・金パラ[きんぱら]
- 金銀パラジウム合金。保険診療でクラウンやインレーなどに用いられる金を12%以上含有した銀およびパラジウムからなる合金。
- グルカン[ぐるかん]
- 一部の口腔内細菌がショ糖を基質として作り出す、粘着性のあるネバネバした不溶性の物質で、歯の表面にくっつき、口腔内で分解されにくくプラーク(歯垢)成分となる。
- コア[こあ]
- 神経治療後に、切削した部分が大きく、詰め物ではなく被覆的に修復する際、歯の支台形態の回復と支台の補強を図るために作られる土台のこと。使われるものによって、メタルコア、レジンコアなどに分けられる。
- コウチョウ・咬調[こうちょう]
- 咬み合せを調整すること。
- ゴエン・誤嚥性肺炎[ごえんせいはいえん]
- 高齢者や重い病気でからだの弱った人は、しばしば肺炎を起こし発熱に悩まされる。肺炎は65歳以上の高齢者の死因のトップを占める。原因は不顕性誤嚥。知らないうちに口の中の細菌をいっぱい含んだ唾液を肺に吸い込むことによって起こるもの。とくに脳梗塞を起こした人は嚥下反射や咳反射の機能が低下し、抵抗力も落ちているので肺炎を起こしやすい。喫煙者や経管栄養の入院患者なども口の中が不潔になりやすいので要注意。
- コンチ[こんち]
- 根管治療のこと。歯の内部の血管と神経がいっぱいつまった組織を歯髄と呼ぶが、その歯髄が充満している空洞を根管または歯髄腔という。この歯髄が感染、壊死、変性した場合、汚染された歯質などを除去する処置。器械的化学的な清掃と、後の処置をしやすくする根管形成、消毒からなる。まれにそれにつづく根管を塞ぐ根管充填を含めて根管治療ということもある。
- コンジュウ・根充[こんじゅう]
- 根管充填。歯の根の治療の際に歯髄(神経や血管などの組織)や感染歯質などを取り除いてきれいになった根管を、根管充填材で緊密に封鎖する処置をいう。これにより根尖歯周組織は、歯髄除去した歯では安静が保たれて健康が維持され、また感染根管で根尖部に病巣のある歯では炎症の消失と治癒が起こる。
- コントラ[こんとら]
- 歯の切削器具。
サ行
- サイセイ・再生療法[さいせいりょうほう]
- 歯周病によって歯を支える骨が部分的になくなったところを改善する手術方法。特殊な膜を使って治癒を抑制し、歯を支える組織の回復を待つ方法(GTR)と組織を誘導するタンパク(エナメルマトリックス・タンパク)を使う方法がある。前者は、GTR、後者は商品名を使って一般に「エムドゲイン」と呼ばれている。
- ザイタク・在宅歯科診療[ざいたくしかしんりょう]
- 通院が困難な人で、歯科の治療が必要な場合、歯医者さんが往診する制度(歯科訪問診療)がある。福祉施設などへの往診制度もある。
- シー[しー]
- C:DentalCaries(齲蝕症)の略。ひとことで言うとむし歯。
- シーアール・CR[しーあーる]
- コンポジット・コンポジットレジン充填。
有機質(レジン・プラスチックス)と無機質(ガラス粉など)からなる複合材料であることから、このようによばれている。前歯などの小さいムシ歯の場合、過剰に歯を切削することなく、色調や透明度を近似させて審美修復することのできる歯冠色成形修復材として利用される。 - シーラント[しいらんと]
- 詰めるほどではない初期のむしばを封鎖して、進行を抑える処置。
- シェード[しぇいど]
- 入れ歯やかぶせ物の色のこと。
- シッカツ・失活[しっかつ]
- 神経の無い歯。もしくは、神経を抜いた歯。神経除去時にも使われる。
- シッカツヘンショク・失活変色歯[しっかつへんしょくし]
- 外傷などで、歯が折れなくても神経(歯髄)が死んでしまうことがある。歯髄が壊死すると、歯の色が変わる。この場合は歯のなかから漂白処置をする。
- シナイ・シナイリョウホウ・歯内療法[しないりょうほう]
- 歯の歯髄腔の治療の総称。
- ショウキ[しょうき]
- 笑気鎮静法。
18世紀から抜歯に使われ、今日の麻酔の起源になった方法で、安全性が高く今日も使われている。亜酸化窒素と酸素の混合ガスを吸入し気持ちを落ちつかせ不安を解消し、痛みを感じる程度を抑制する。局所麻酔と併用することが多い。また、しばしば、こどもの治療で用いられる。なお、高濃度の亜酸化窒素を吸入させる方法は、笑気麻酔と呼ばれるが現在は用いられていない。 - シンマ[しんま]
- 浸潤麻酔
- スケーラー[すけいらあ]
- 歯石を除去する器具。
- スタモ[すたも]
- →マルモ[まるも]
- セット[せっと]
- 一般的には、冠や義歯を装着すること。治療器具を用意するときにも使用される。
タ行
- タービン[たあびん]
- 高速歯科用切削器具。
- ダツリ[だつり]
- 脱離。字のごとく、歯にかぶせたものがはずれること。
- タンチ・単治[たんち]
- 単純な治療のこと。汚染された象牙質を除去したり、歯科用薬剤での処置等。
- チシ・智歯[ちし]
- 親知らずのこと。
- ティシュコン[てぃしゅこん]
- 使用中の入れ歯を利用して、床の粘膜を調整すること。2~4回調整後、新製等に移行。
- チェックバイト[ちぇっくばいと]
- 補綴物作製時に正確な咬み合わせを得るためにおこなう。
- テック・Tek[てっく]
- 仮歯のこと。
- デンタル[でんたる]
- 口内法標準エックス線写真。
- デンチャー[でんちゃあ]
- 入れ歯のこと。
- デンマ・伝麻[でんま]
- 伝達麻酔のこと。一般開業歯科診療所では、下顎孔という奥歯の後にある、下顎神経に直接注射すること。
- トクリョウ[とくりょう]
- 特定療養費制度のこと。
わが国の医療保険の給付制度(傷病に対する保障方法)は、現物すなわち金銭ではなく医療行為である。患者は、一部負担金以外に費用を負担しないが、このために給付(保障)を分割することができない。たとえば高額な治療について、一部だけ保険の援助を受けるというシステムがない。実際には、差額ベッド料や未認可の薬剤費などの患者負担があるが、費用の一部を患者が負担するための法的な根拠がなかった。このことは高額の医療で保険の保障が受けられないなど、患者の利益をそこなっている側面もある。そこで高度先進医療について、主に大学病院など医療機関と治療内容を限定して患者と保険者が負担を分け合う方法がつくられた。これが特定療養費制度である。たとえばインプラント、唇顎口蓋裂の矯正歯科治療などである。またこの仕組みは、医療機関を特定せずに拡大運用されている。
ナ行
- ナート[なーと]
- 縫合のこと。
ハ行
- バー[ばあ]
- 歯科で使用される切削器具。
- パーシャル[ぱあしゃる]
- 部分入れ歯に使われることが多い。
- バイト[ばいと]
- バイトが高い低いと言えば咬合高径(かみ合わせの高さ、すなわち歯と歯によってできる上下のあごの距離)のこと、バイトをとると言えば、咬合採得(かみ合わせを記録すること)を意味する。
- パノラマ[ぱのらま]
- パノラマ断層X線写真(オルソ・パノラマ・トモグラフィ)
- ハリマ・針麻[はりま]
- 針麻酔のこと。痛みのコントロールには、通常の歯科治療では局所麻酔剤の注射などが使われるが、針など東洋医学を応用した疼痛管理は、血流を抑制せず、薬物アレルギーの心配がないなどの利点がある。
- パントモ[ぱんとも]
- パノラマ断層X線写真(オルソ・パノラマ・トモグラフィ)
- ヒショチ・ヒス処置[ひすしょち]
- HysはHyper sensitivityすなわち象牙質知覚過敏症の意味で露出象牙質の処置をこう呼ぶ。
- ピー[ぴー]
- P:Periodontal Diseases。歯周病のこと。
- フクトウ[ふくとう]
- 覆罩。削った穴が深く歯髄に近いときなどに、歯髄を保護するために水酸化カルシウムなどを局所に用いて歯髄を残す処置。
- ブブンショウ・部分床・部分義歯[ぶぶんしょう・ぶぶんぎし]
- 義歯とは入れ歯のこと。入れ歯には、全部の歯を失った人の総入れ歯(総義歯)と部分的に歯を失った人のための部分入れ歯(部分義歯)がある。
- プラーク[ぷらあく]
- 歯垢のこと。食べかすに細菌が結合したもので、歯石形成の母体となり、むし歯や歯周病の原因となる。成熟した歯垢中の75%が細菌の菌体となる。プラークブラッシングにより容易に機械的に除去できるが、含嗽だけでは除去できない。
- プライヤー[ぷらいやあ]
- 歯科技工作業で使用される器具。
- ブリーチング[ぶりいちんぐ]
- →歯の漂白
- フル[ふる]
- 総義歯(総入れ歯)を指すことが多い。
- プロ-ビング[ぷろーびんぐ]
- プローブという先端に目盛りつきの探針で、歯と歯ぐきのすき間の歯周ポケットの深さを調べること。
- フロス[ふろす]
- 糸楊枝のこと。歯と歯の間の清掃に使用する。
- ポケット・歯周ポケット[ぽけっと]
- 歯肉嚢の異変こと。歯の付け根と支持歯肉の間。歯周病の進行により歯肉の上皮付着と歯に生じる間隙のことをポケットといわれる。ポケットが浅く炎症が歯肉にとどまっている場合を歯肉ポケット(gingival pocket)といい、ポケットが深く歯根膜や歯槽骨が破壊されている場合を歯周ポケットという。
- ホテツ[ほてつ]
- 補綴。入れ歯やブリッジなど、失った歯を補う処置のこと全般を指す。
- ホワイトニング
- 歯の漂白のこと。
マ行
- マバツ[まばつ]
- 麻酔下で抜髄処置をすること。
- マルモ[まるも]
- 個人の治療計画用口腔内(歯列)模型。
- メタボン[めたぼん]
- 金属に溶着するセラミック陶材のこと。陶材は、陶材の融点を低く抑え、熱膨張係数を金属と合わせ、金属との結合を強くすることが必要である。
ヤ行
- ユウショウ・ユウショウギシ・有床義歯[ゆうしょうぎし]
- いわゆる入れ歯。
ラ行
- ラミネート・ラミネートベニア[らみねーと]
- 歯冠修復法の一つである。生活歯で変色歯、形態異常歯、唇頬側面齲蝕歯など唇頬側面のほとんどエナメル質の表面を1層薄く削除する形成を行い、この支台歯にポーセレンあるいはキャスタブルセラミックスあるいは他のセラミックス修復法によって製作した薄層のシェル状修復物を接着性レジンセメントで合着する。
- レセプト[れせぷと]
- 歯科医院が保険者(実際には都道府県国保連合会、社会保険支払基金)から診療報酬を受けるための請求書。診療報酬請求書。請求額は点数で表され、1点が10円に相当する。
ワ行
- ワックス・歯科用ワックス[わっくす]
- 入歯やかぶせ物などの技工物を作る際に使われる、蝋(ロウ)でできた高分子化合物。その用途によりパラフィンワックス、インレーワックスなど数多くの種類がある。
